第125会定期大会 「安倍政権が推し進める労働法制改悪に反対する決議」

安倍政権が推し進める労働法制改悪に反対する決議

昨年から安倍政権が進めてきた働き方改革実現会議が、長時間労働の是正や同一労働同一賃金の実現を含む実行計画を三月に発表した。

実行計画によると「時間外労働の上限規制」について、月四五時間、かつ、年三六〇時間、特例(特別条項)として年七二〇時間、かつ、繁忙期には休日労働を含み二~六ヵ月平均八〇時間以内、単月では休日労働を含み一〇〇時間未満とし年六回までとなっている。また、勤務間インターバル制度については努力義務に留めている。

あわせて、労働時間規制の適用除外の労働者を作る「高度プロフェッショナル制度」(過労死促進・残業代ゼロ制度)導入を諦めておらず、年間一〇四日以上の休日確保を企業に義務付ける修正方針を七月一一日に明らかにした。

安倍政権はこれらの労働基準法改正案の早期成立を図ろうとしている。働き方改革を「多様で柔軟な働き方を選択可能にする社会の追求」と言うが、これは雇用の流動化にほかならない。

過労死ラインぎりぎりで働いて、いのちと健康を本当に守ることができるだろうか。長時間労働が常態化している放送業界で働く我々は、果たしてこのような上限規制で、心身ともに健康な生活を送れるだろうか。ワークライフバランスの実現や、安定した雇用を求める私たち労働者の願いとは全く逆方向を向いている。七月末に予定されていた「政労使合意」が不成立に終わったのも当然だ。

安倍政権下では、これまでも議論が尽くされないまま、国の根幹に関わるさまざまな法案が強行採決されてきた。私たちの人間らしい生活を脅かす労働法制の改悪に反対しよう。

いのちと健康を守りながら安心して長く働ける職場と安定した雇用を確立するため、民放労連は全力をあげて団結しよう。

右、決議する

二〇一七年七月三〇日

日本民間放送労働組合連合会 第一二五回定期大会