【民放労連 広域U局労組共闘会議声明】 「平成の治安維持法」共謀罪を認めない!

民放労連広域U局労組共闘会議声明

「平成の治安維持法」共謀罪を認めない!

 

「平成の治安維持法」と呼ばれるテロ等準備罪、いわゆる「共謀罪法案」が国連越境組織犯罪防止条約を理由に今国会に提出されようとしている。共謀罪は2人以上の人が犯罪を行うことを話し合って合意することを処罰対象とする犯罪。近代刑法は犯罪意思だけでは処罰せず、具体的な結果や被害が現れて初めて処罰対象になるとしている。近代刑法の原則から逸脱した考え方に基づいていると言える。

共謀罪は、「予備」や「合意」だけで処罰する可能性を完全に否定することはできない。単に疑わしいとか特定の考え方と違うというだけで人が処罰されるような事態を招きかねない。安倍首相は「一般人は対象外」、「普通の団体には適用しない」、「対象犯罪は絞り込む」などと説明しているが、「普通の団体」の定義はあいまいで、政府や捜査当局の意向次第で、労働組合や市民団体、政党にまで広げられる恐れがぬぐえない。捜査機関による会話の盗聴やメールのチェックなど、プライバシーを侵し平穏な市民生活を脅かすことも危惧される。

安倍首相は「東京オリンピックの成功の為」、「テロ対策」と声高に叫ぶが、日常的な取材・報道活動、労働組合の活動にも深刻な影響をもたらすこの法案を、私たち放送で働く者は絶対に認めるわけにいかない。過去三回国会に提出され廃案となった共謀罪法案の提出に私たちは今回も断固反対する。

 

2017年2月18日

 

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