第124回日本民間放送労働組合連合会臨時大会 決議5「佐藤典子組合員のKBS京都無期直用化を求める決議」

佐藤典子組合員のKBS京都無期直用化を求める決議

 

株式会社ササキデザインルームに雇用されている京都放送労組の佐藤組合員は、一九年間低い賃金・労働条件でKBS京都一筋にテロップ業務に携わってきた。

とりわけ、KBS京都再建途上で一番厳しい時代にあって、佐藤組合員が職場の仲間とともに粉骨砕身、ニュース番組の放送に力を尽くすことで京都の視聴者に貢献してきた。

KBS京都は、ようやく一昨年一〇月、会社更生手続きによる五〇億円の完全弁済を終え、無事再建を達成した。これをうけ組合は、同年の秋闘で再建に寄与し多大な貢献をしてきた佐藤君の永年の労に答えるため、佐藤君のKBS京都直用化要求を提出した。

そしてこれを実現するため組合は労働局に偽装請負の是正申告を行い、一度は労働局から「法違反なし」との不当な認定がだされたが、組合の粘り強い取り組みで逆転認定を勝ちとり、「法違反」の偽装請負で是正指導をひきだした。

しかし、会社は労働局の指導を曲解し、即時にササキデザインルームとの違法な契約を解除し、佐藤君から仕事を奪った。労働局の指導は本来、労働者を守ることを最優先させることを意味しているにもかかわらずだ。

組合は、佐藤君の雇用確保が急務として、一六年末闘争で①KBS京都への直接雇用②期間の定めのない無期雇用③従前の賃金の確保―を佐藤君要求の重点に置いて交渉を続け、ようやく一月二六日の会社との交渉で念願の直接雇用を勝ちとった。しかしなお、無期雇用とすることには難色を示している。佐藤君は請負会社では一九年間契約更新を繰り返して事実上の無期雇用となっており、直接雇用にあたっては雇い止めの不安のない無期雇用にすることが佐藤君の要求の完全解決のための核心である。

民放労連に結集する私たちは、KBS京都の再建に少なからず貢献してきた自負がある。再建達成後のKBS京都は、今こそ二度と経営危機を起こさぬよう労使が協力していかなければならない。このためにも組合が強く解決を求める佐藤組合員の無期直用化を実現し、KBS京都の再スタートを軌道に乗せることが重要だ。私たちは京都放送労働組合の佐藤組合員無期直用化要求を強く支持し、解決するまで民放労連をあげてともに闘うことを決定した。

貴殿がすみやかに英断をくだし、早急に要求を解決することを強く求めるものである。

右、決議する。

二〇一七年一月二九日

日本民間放送労働組合連合会 第一二四回臨時大会

 

株式会社 京都放送

代表取締役社長 千代 正實 殿