第124回日本民間放送労働組合連合会臨時大会 決議1「組織を拡大し、民放で働くすべての労働者の団結を呼びかける決議」

組織を拡大し、民放で働くすべての労働者の団結を呼びかける決議

 

昨年夏に発表されたある調査機関の統計によると、「従業員が不足している」と回答した企業が最も多かった業種は「放送」だったと言う。

放送の仕事を続けたいが、低賃金・劣悪な労働条件で、生活に苦しみ、健康を損ない離職していくものが少なくない。

「寝ても疲れがとれない」「そもそも寝る時間が少ない」「何のために仕事をしているかが見えなくなった」「何のために生きているかさえわからない」という悲痛な声が、番組制作現場の労働者から漏れてくる。

放送の現場から人材が流出し、同時に放送の仕事を目指す若者が減少している。放送産業の『負の構造』は多くの人々へ認知が広がっている。

同じ仕事をしていながら、放送局の正社員と正社員以外の労働者の賃金が三倍以上の格差になっていることに私たちは気づかなければならない。私たちの職場にある小さな声に耳を傾け、絶望を希望に変えていく。不安と不満を要求に転換する。職場に存在する問題から目をそらさず、その解決のために職場のみんなで話し合い、職場環境と労働条件の改善を実現し、放送の、自分や家族の、そして仲間たちの未来に展望がひろがるよう、今できることから始めよう。現状を変えていくための一歩を踏み出そう。

同じ職場の未組織の労働者に声をかけ、労働組合への加入を促し、少しずつでも組合員を増やしていく。低賃金・長時間労働をはじめとする劣悪な労働条件という「不条理」を正すために「ともに闘おう」と。

「一万人の民放労連」の実現こそが、放送労働者の人間らしい労働と生活、そして放送の健全な発展につながる。

右、決議する

二〇一七年一月二九日

日本民間放送労働組合連合会 第一二四回臨時大会