「安心して働ける環境の実現をすべての放送局に求めます」民放労連委員長談話(2025年1月8日)

2025年1月8日
日本民間放送労働組合連合会
中央執行委員長 岸田花子

2024年12月の各週刊誌報道およびフジテレビの声明を踏まえて、事実関係の真偽について言及する立場にはありませんが、民放労連として放送業界におけるコンプライアンスの徹底と働くすべての人々の人権を守る必要性をあらためて強く訴える必要があると認識しています。そこで民放各社に対して、ジェンダー平等と内部通報者の保護を確保するため、ガバナンスをより強化した組織全体の改善を求めます。

民放労連は、すべての労働者が安心して働ける環境を実現するため、以下の取り組みをすべての放送局に求めます。

人権問題への積極的な対応
性的被害やハラスメントの申し立てについて、公正かつ迅速な調査を行い、被害者の回復と権利保護を最優先とした対応を徹底すること。

安全で平等な職場文化の醸成
飲み会や会食への参加を強制されるような状況を排除し、あらゆる職場環境でジェンダーギャップのない相互の尊重を徹底する文化を育むこと。すべての労働者が対等に働ける職場を実現するため、ジェンダー視点を取り入れた制度改革や教育プログラムを積極的に導入すること。

コンプライアンスの徹底
職場内でのハラスメントを根絶するための具体的な行動指針を策定し、法令遵守の精神を基盤とした安全な労働環境を確保すること。

信頼できる内部通報体制の構築と通報者の保護
内部通報者が報復を恐れることなく声を上げられるよう通報体制を整備し、通報者の権利を保護する明確な仕組みを確立すること。

信頼回復のための情報公開
被害者のプライバシーを最大限に尊重しつつ、調査結果や再発防止策を社会に明確に示すことで、業界全体の信頼回復に努めること。

以上について、民放各社に改善を求めていくとともに、民放労連ではすべての労働者が安心して相談できる場としての機能を強化し、コンプライアンスの遵守、人権の保護、ジェンダー平等の推進に全力で取り組んでまいります。