2024年の元日、能登半島をはじめ北陸地方を最大震度7の地震が襲い、4万棟を超える住宅が被害を受け、1万人以上が寒さの中で厳しい避難生活を余儀なくされています。被災者の皆さんに、1日も早く平穏な生活が戻ることを願うとともに、被災地で復旧作業や被災者支援に当たっている方々に最大限の敬意を表します。そして、民放労連第138回臨時大会に参加した私たちは、被災地の情報流通に携わっている仲間の皆さんに心から労いを申し上げます。
この大会で、私たちは民放労連鹿児島ビジョン労組を新しく仲間として迎えました。激動する放送業界の中、会社の将来に不安を感じた労働者が生活の向上をめざすために労働組合が必要だとの結論に達し、労組結成に至りました。全国の民放労連の仲間たちと共に、安心して働ける未来をともに創り上げていきましょう。
今春闘においては、物価上昇を超える賃上げを目指してたたかうことが求められています。経済界と労働組合の代表が話し合う「労使フォーラム」では、デフレを脱却して、賃金や物価が安定して上がる社会に向け、労使がそろって賃上げを唱えました。働く者の生活改善は、もはや社会的な重要課題となっています。討論の中でも「ベアを獲るまで頑張ろう」と積極的な意見も出ているので、民放労連も規模別や地域ごとのつながりを生かして情報交換を密にし、すべての単組で物価上昇をカバーできるベースアップを始め、不満と不安を解消・軽減できる回答が勝ち取れるよう、力を合わせて行きましょう。
また、討論の中では年末闘争で13年ぶりの越年闘争となったテレビ神奈川労組から報告があり、民放労連の仲間からの激励文がとても励みになっていると発言がありました。他にも、京都放送労組からは、70歳までの雇用延長の協約を労使で結んでいながら65歳で雇い止めを行おうとしている会社に対する抗議文の要請もありました。各単組においても、いつ自分たちの身に起きてもおかしくない自分ごととしてとらえ、民放労連として共にたたかうことの意義を改めて考える必要があります。
放送業界も大きな変革を迫られています。なかなか進まない女性管理職・役員登用などジェンダーバランスの改善が急がれます。また、今大会の討論の中でも議題に上がった55歳以上の役職定年制度、再雇用制度の賃金格差の問題など、労働者を取り巻く環境は大きな変化を迎えています。今こそ労使で10年後、20年後のあるべき姿を描き、そのためにどう変革していくのかを真剣に協議し、次代の魅力ある放送・コンテンツ産業を切り拓いて行きましょう。
性暴力やハラスメントなど、人権を侵害する攻撃とたたかっている仲間がいます。私たちは、よみうりテレビサービス争議の当該組合員と、報道記者への性暴力に対する国家賠償請求訴訟の原告を支え、勝利の日までともにたたかうことを誓います。
民放労連は、放送業界で働くすべての組合員が今後も最大限力を発揮できるような環境整備、さらには生活水準や待遇を向上させられるよう、これからも時代の先頭に立って放送・コンテンツ産業の将来を切り拓く取り組みを展開していきます。力を合わせて2024春闘をたたかっていきましょう!
2024年1月27日
日本民間放送労働組合連合会第138回臨時大会