よみうりテレビサービスは、2020年1月17日、自社の無期雇用のA組合員が職場である読売テレビに出社するところを待ち構え、入館証を取り上げて自宅待機命令通知書を突きつけ、A組合員が私物を持ち出す時間さえも与えず社外に追い出した。すぐに近畿地区労働組合に加入し、労働組合は解雇撤回を求め幾度も団体交渉を申し入れたが、会社は応えず、自宅待機を延長し、2月14日に一方的に解雇通知書を送りつけ解雇した。
会社が出してきた解雇理由証明書には解雇理由が7項目記載されている。しかし、いずれも具体的事実が証明されているものはなく、解雇に値するものでもない。そもそも解雇前にA組合員に意見を聴く機会も与えず、一方的に社内での行動を問題視した質問状を送りつけ、自宅待機を命じた経緯にも問題がある。その後、会社は解雇理由の後付けを繰り返し、「適応障害」を発症したA組合員のメンタルケア担当者に秘密録音を命じ、その会話内容から当時の交渉委員長は自身への脅迫と捉え刑事告訴したと判明した。さらには、職場のデスクに保存していた個人名義の診断書を勝手に持ち出し裁判の証拠として提出するという暴挙まで行った。
また、およそ2年ぶりに開かれた団体交渉では、マイナンバーカードなどの私物返還を求めたが、会社は何ら具体的な回答をせず不当労働行為を続けている。裁判にも真摯に向き合わず、時間を引き延ばしているだけである。労働組合は再三にわたってA組合員の解雇撤回を申し入れている。
民放労連第138回臨時大会の名において、改めて、A組合員の解雇撤回を強く求めるものである。
右、決議する。
2024年1月27日
日本民間放送労働組合連合会第138回臨時大会
株式会社よみうりテレビサービス 代表取締役社長 米倉 敬太 殿