メディア日誌 2021年9月

◆沖縄の米軍基地反対運動を取り上げたテレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして、人権団体「のりこえねっと」共同代表・辛淑玉さんが、番組を制作したDHCテレビジョン(東京)などに1100万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が1日、東京地裁であった。判決はDHC側による名誉毀損を認め、550万円の支払いとウェブサイトへの謝罪文の掲載を命じた。(9月2日)

◆米主要ニュースメディアで女性幹部の登用が続いている。AP通信は4日までにワシントン支局長ジュリー・ペース氏(39)を編集局長に抜てき。社長にも女性が就任予定だ。ペース氏の前任者は有力紙ワシントン・ポストで女性として初めて編集主幹を務める。テレビでも3大ネットワークのニュース部門トップが女性となった。(9月6日)

◆フジテレビは6日、テレビ番組を放送と同時にインターネットで見られる「同時配信」を、今年度内に始める方向で調整していると明らかにした。他の民放キー局も同時配信の検討を進めており、放送と通信の融合が加速しそうだ。(9月6日)

◆総務省は10日、テレビ局などの放送事業者への外資規制で、違反があると免許などを必ず取り消すことになっている放送法・電波法について、一定の猶予期間を設けて是正を促す仕組みに見直す方針を示した。(9月10日)

◆企業のデジタル化やユーチューバー支援を手がけるアナライズログ(東京・港)は朝日放送テレビと組み、動画共有サイト「ユーチューブ」向けの広告枠を販売するサービスを始めた。暴力や差別的な内容の動画などに意図せずに広告が流れないよう配信先のチャンネルを絞り、ブランド価値が傷つくことなどを防ぐ。(9月14日)

◆民放連の大久保好男会長(日本テレビ会長)は16日の定例記者会見で、東京五輪のテレビ放送に関わる民放全体の収支が赤字になったと明らかにした。理由については、放送権料や自国開催での長時間放送で制作費が膨らんだことを挙げた。(9月16日)

◆テレビ朝日は28日、テレビ番組を放送と同時にインターネットで見られる「同時配信」について、年明けに開始する方向で調整していると発表した。民放共通の無料配信プラットフォーム「TVer(ティーバー)」で、午後7~11時台を中心に一部の番組を配信する。(9月28日)