「今回の女性のつどいが、皆さんが日々働いて行くヒントやモチベーションの一助となり、令和にふさわしい輝く女性の働き方を考える機会になれば」。大澤風子実行委員長の開会挨拶ではじまった「第56回民放労連全国女性のつどい」。
今回は、昨年9月に北海道胆振東部地震に見舞われ、管内のほぼ全域で電力が止まる「ブラックアウト」を近代日本が初めて経験した地である、ここ北海道で開催され、総勢127名が参加しました。
令和初となった今回の「女性のつどい」のスローガンは「Girls be ambitious and make beautiful harmony」と題しました。しかし元号が変わったからと言って、女性を取り巻く労働環境が大きく変わったとは言えません。
先月29日には「女性活躍・ハラスメント規制法」が可決・成立しましたが、職場ではセクハラをはじめとするハラスメントに苦しんでいる女性が少なからずいるはずです。また、男性においても育児休暇取得のあてつけのような異動辞令が出されたような例など、性別を問わず働きやすい職場環境の整備がいっそう求められています。
全体会では、土屋義嗣(つちや よしつぐ)委員長が、ILOが昨日、職場でのハラスメントを禁止する条約を採択したことに触れ、「ハラスメントのない職場を作っていくことが大事」と挨拶。労連本部からは「MIC(ミック)が行ったセクシュアルハラスメントに関するアンケート」について、北海道放送労働組合からは「ハラスメントについて相談する社外窓口の設置とハラスメントに関する講習会の実施」などの春闘で獲得した成果について報告しました。
基調講演は、テーマを「女性アスリート目線からの育児と競技・仕事の両立について」と題し、カーリングオリンピアンの小笠原歩さんが「年齢や母親であることを理由に夢を諦めなければならないわけではない」などとお話しをされました。わたしたち働く女性にとって参考になるお話であったと同時に、そうした両立を目指す女性たちを支える仕組みがまだ不十分であることを改めて感じるものではなかったでしょうか。
講演後には、分科会を実施。福島や広島など近年大きな災害に見舞われた地域などから多くの参加者が集まった「防災・災害情報」に関する分科会での活発な議論のほか、私たちの生活に密着した「お金」に関する分科会、また「ヨガ体験」や「北海道産ワインの魅力に触れる」分科会、そして北海道ならではのものとして「アイヌ文化」について学ぶ分科会の5つの講座に別れ、それぞれが新しい「知」を獲得しました。
明日2日目は、札幌で「冬季競技の魅力に触れる」バスツアーと、夕張で「炭鉱の歴史を知り、特産品を味わう」バスツアーの2行程が予定されています。
令和初の「女性のつどい」では、働く女性、そして男性とその周りの全ての人たちが美しい調和を奏でることができる社会、誰もがハラスメントなどの被害に苦しむことのない社会を目指していくことを誓い、今回の「女性のつどい」のアピールとします。
2019年6月22日 第56回 民放労連全国女性のつどい in 北海道